Die Blaue Nacht

140字SS集

140字お題メーカーさまのお題で書いたもの。
短いですが、140字に収まっているものはありません。そのうち増えると思います。
短すぎて夢主の存在がないものもあります。

どうせ無意識なんだろ

「りーんちゃん!」
 いつも通りの能天気な声。背中に軽く手が触れたと思えば、右腕に抱きつくようにして結子が下から勢いよく覗き込んできた。
 ばちり、とかち合う視線。
 いつもそう。そんなふうに目を見て、見つめられたら……何も隠せやしない。しかもそれをどうせこいつは無意識にやってるんだから、今更どうこう言ったところでどうにもならないのがむず痒い。
(169字)



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多分上手く笑えていない。

 

「お前には関係ないだろ」って言われてから、なんだか多分、いろいろ変わっちゃった。凛ちゃんのサッカーの世界に、私はいない。……まあこれはおあいこなんだけど、ね。
 どうしよう。今までどんな風に話してたっけ?どんな風に毎日顔合わせてたっけ?
 ああ、笑顔引き攣ってる。全然笑えてない。ごめんね凛ちゃん。応援したいのは本当なのに、ごめんね。
(144字)