Die Blaue Nacht

①ミヒャエル・カイザーが「クソ退屈な女」を認識するまで

ストーリーのあらすじ。
この設定・ストーリーの延長線上の短編を断片的に書いています。
構想メモみたいなものをそのまま載せているので、今後変わる可能性もありますし、まだ固まりきっていない部分もあります。

 片やクソみたいな生い立ちでサッカーしかない青二才、片や大企業の何不自由なく育ってきたお嬢様である名前。生まれた場所も違い、本来なら出会うはずのない二人が出会ったのはやはりサッカー関連、BMのスポンサー企業を対象とした道楽イベント(パーティ的な何か)でした。
 有名選手をはじめ、今後が期待される若手選手なんかも来るスポンサー向け感謝イベントみたいなもので、多分選手からすればスーツ着ておもてなししないといけないお仕事ではありつつも、(一夜限りとかも含め)ちょっとした出会いもあるので面倒なばかりではないという側面もあるイメージ。

 そんな中でもお互い印象に残るとかはなかったのですが、息抜きに一旦会場を出たところ鉢合わせた二人。
 鉢合わせたというより、死ぬほど楽しくなさそうにベンチに座っている名前に、たまたま同じタイミングでその辺にいたカイザーが声をかけたのがファーストコンタクト。カイザー(というか選手全員)はホスト側で、楽しくなさそうなゲストを放っておくわけにもいかなかったので、面倒ながら声をかけたというやつ。カイザー的には利用価値を探ってたというのもありました。
 声をかけると楽しくなさそうな表情は消してニコニコしている名前でしたが、さっきまで楽しくなさそうにしていたのをカイザーはしっかり見ているし、作り笑いしかしないし会話を広げようともしない名前への印象は「クソ退屈な女」。名前も実際、楽しさとか感じているわけでもなく「気を遣って話しかけてきた選手」が特に印象に残ることもなく……