どこでもない博物館。それは地図には記されない場所。それは伝承であり、現実。それは宮殿から、霧深い森から、あるいは路地の先から繋がる隠された場所。どこにもなくて、どこにでもある。今そこにあったのに、もうなくなっている。
なぜ隠されているのか——それは訪れたなら自ずとわかるでしょう。
そこに収蔵される品は、古今東西広しと言えど、ここにしかないものばかり。伝説と神話、技術と工芸の粋。あらゆる方向に卓越した美たち。
訪れられたならあなたは幸運——あるいは、不幸。なぜなら、この博物館の展示品を、この美しくものたちを見て圧倒され、酔いしれたあなたは決して今までの生活には戻れないのだから。
さあ、扉をくぐる準備はできた?